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第1回『ドラゴンが今あるのは』

2013.03.31

 
25年度父母会の会長を務めます畠山です。どうぞ1年間よろしくお願い致します。
ドラゴンとして伝えていかなければならない話や、私自身がドラゴンに入ったときに疑問に思ったことなどを「コラム」として書いていきたいと思います。
第1回は『ドラゴンが今あるのは』です。
ドラゴンは来年で創部30周年を迎えますが、これまでに幾つかの存続の危機がありました。
その中でも、2009年に光が丘地区の小学校の統合が決定し、ドラゴンのホームグランドとして活動してきた光が丘第三小学校が廃校になることで、活動拠点が無くなってしまうのではないか?と危ぶまれた時の話です。
三小のグランドを継続して使えるよう、当時の太田会長・大矢代表を主体に署名活動を行い練馬区生涯学習課に申し入れしましたが、結果として三小は期限付きで生涯学習団体の利用が可能になっただけで、やはり活動拠点がないことに変わりなく、カナリーズと合併という話も出たそうですが、これも実現しませんでした。
ドラゴンが残る道として、活動拠点(春の風小学校 or 四季の香小学校)について練馬区生涯学習課を通して他団体と調整しようとしていたところに、暖かく手を差し伸べてくれたのが、四季の香小(旧光が丘第一小学校)を母体として活動してきた「隼」(監督:青柳さん)でした。
「一緒に四季の香小学校でやろうよ」と快く受け入れて頂き、学校側への働きかけも行ってくださいました。
普通に考えれば、活動拠点が同じということは、四季小グランドの利用時間も減るし、入部する子供も減ってしまうはず…。
それでもドラゴンを受け入れてくれた「隼」の懐の深さは、子どもをサッカーで育てていくという理念にブレがないからだと思います。
ドラゴンとして「隼」には感謝し、リスペクト(尊敬)して欲しいのです。
そして、今後ドラゴンに関わる方達に、この事は伝えていって頂きたいと切に願っております。(少年野球のパイレーツ、ソフトボールの方達も同様に忘れてはいけません)
 

畠山 啓哲
監修:渡辺第29期代表・宮本OBコーチ

第2回『ドラゴン応援幕への思い』

2013.05.03

 
公式戦にドラゴンの応援幕を持っていくのは当たり前。
そんな風に思ってくれている方は、意外に少ないかも知れません。
正直、私自身も特別意識していませんでした。
応援幕はドラゴンの20周年の記念行事と合わせて、当時の全部員数が70名に届かず、部員が減り続けることを心配して、有志の父兄が主体となって作られました。
周年記念行事に掛る費用は、緊縮会計から捻出するのは厳しかったため、ドラゴンTシャツを作って購入を促し、OBコーチを先頭に光が丘のお祭りにかき氷の出店をだし、不慣れな仕事に悪戦苦闘しながらお金を集めて、無事にホテルカデンツァで周年記念行事が開催できたそうです。
周年記念行事の準備に追われる中、ドラゴンのシンボルとなる応援幕のデザイン決めに、とても時間を掛けたそうです。
そして、当時の有志の父兄が中心となって、真心を込めて手作りで作成、寄贈して頂いたのが、今のドラゴンの応援幕なのです。
この応援幕には、光が丘地区周辺の子供がより良い環境でサッカーが楽しめること、サッカーを通して思いやりのある子に育って欲しいという父兄とコーチの魂が込められています。
何の気なしに、ホームグランドのフェンスに掲げられている応援幕。
知っておくと、応援幕に接する気持ちも違うのではないでしょうか。
そして、公式戦はドラゴンの代表ユニフォームを着て、ドラゴンの代表として子供達が戦うわけですから、ドラゴンに関わる全ての方の声援として、応援幕を掲げることも理解できると思うのです。
 

畠山 啓哲

第3回『受け継がれるドラゴン魂』

2013.05.31

 
2013年5月現在、ドラゴンには21の小学校から120人の子ども達が来ています。ボランティアで成り立つ団体において、これほど多くの学校から集まっているチームは、日本全国を探してもそうは無いでしょう。
今年度も沢山の子どもが入部してくれています。運営側として胸を撫で下ろすと共に、初々しい新入部員を見ていると、自分の長男をドラゴンに行かせるのに苦労したときのことを思い出します。
何か自信を持たせたいと、「サッカーやってみようよ」とドラゴンの体験に行き入部して、慣れるのに3ヶ月は掛りました。練習時間に遅れて行きたくないと、言ったこともあります。それでも進んで練習に行くようになったのは、コーチが親身になって教えてくれ、褒めつづけてくれたお陰だと思っています。
日本サッカー協会は、Players Firstという冊子の中で「指導者の重要な仕事は、子ども達にサッカーの楽しさを伝えること」と書いています。
元日本代表のオシム監督も「今日の結果ではなく、明日子どもがどんなプレーをするかを楽しみに指導すること」と言っています。
ドラゴンの今年度の練習方針は、「楽しく選手が自ら考え全力でプレーし、勝負に勝つ、全員サッカーをめざす!」です。
子どもが本当に楽しんでやっているかどうかが大切で、楽しければ、子どもは真剣になります。ただ、技術の習得はすぐには身に付かないため、基礎の練習や反復の練習も必要です。的確に教えているつもりでも、効果的でないと見るや「いいか、みんな良く聞けよ!!」と、指導のサポートに入ってくれるOBコーチの方々の存在も、ドラゴンにとって大きな財産です。
「子どもを如何に引き付けるかが大事。週末しかない練習を、ただ過ごしてはいけない。ひとつひとつに意味がある。それを子ども達に意識させないといけない。」
その熱血指導は、時には厳しく、時には面白おかしく、情熱と愛情を持って、子どもに接する姿を見て、現役コーチは指導技術だけでなく、コーチとしての立ち位置を学ぶ。それをまた下の学年に伝えていく。熱意ある指導とドラゴン魂は、そうやってドラゴンのコーチからコーチへと受け継がれているのです。
 

畠山 啓哲

第4回『思いやり』

2013.07.05

 
サッカー指導者のライセンス取得講習の教本に「サッカーは人生の学校です。この素晴らしいゲームは楽しいばかりではなく、感情を呼び起こすものです。負けたときには悲しみと涙、勝ったときには歓びと祝祭、サッカーは教師です。サッカーは少年少女に人生の徳と価値を学ぶ機会を与えます。」という言葉が載っています。
サッカーが教える仲間とのチームワークの大切さ、自分たちに関わってくれている方への感謝の気持ち、嬉しいこと悲しいこと悔しいことという感情を呼び起こすためには、グラウンドで子供たちに一番近い指導者が、ベストなタイミングで的確なことを言ってあげることが大事だと私は思っています。
先日の6年生の練習で、今年入部した子供がグランドの隅でひとりうずくまっていました。低学年の練習を見ていて、その場に居合わせなかったため事情を聞くと、動き方の理解が出来ていなく、子供たちがその子に対して、みんなで責めたのが原因のようでした。
この時、私は6年生に言いました。
『途中から入部した子がどんな気持ちで練習に来ているかを考えたことがあるかい?! 不慣れなところで、とても不安な気持ちでドラゴンに来ているかもしれないよ。そういう経験をしていない君たちに、その子の気持ちになってみろと言っても難しいと思うけど、人がどんなことで傷つくかを学ぶことが大切。人を思いやること。思いやりのない人間は、サッカーも上手くはなれない。あの子のことをどうするの?』
そうすると、みんながこの子に駈けより、何を話したかは分からないけど、立ち上がることが出来ました。
相手のゴールまでパスをつなぎ、シュートして得点を決めるのがサッカーです。
私が中学の時に、マラドーナが「パスは恋人にプレゼントをあげるように出すものだ」と言っていたことを思い出しました。
独りよがりなプレーは、パスをつなぐどころか、パスさえ出しません。
大袈裟かもしれませんが、相手のことを思い、気持ちの通じ合った時に良いパスが通るものだと思っています。
この日、6年生がどれだけ分かってくれただろうか。
練習の最後に子供たちを集めて聞きました。
『畠山コーチは、今日大事なことを言ったよ! なんだっけ?』
返ってきたのは…。『思いやり!!』
 

畠山 啓哲

第5回『子供たちのために』

2013.08.03

 
最近、1・2年生の子供たちを見ていて、随分コーチの話を聞けるようになった と感心しています。
今年の 4月からコーチになった2年担当の山野辺コーチも、最近自分の話を子 供たちが聞いてくれるのが嬉しいと言っていました。 ドラゴンはお父さんコーチから成るチームです。 サッカーを教える技術がなくて、大切なのは情熱と熱意!! そして、どちらかというと子供に教える事よりも、子供に教わる事の方が多いの です。
ドラゴンの3年生は東日本大震災が起きたときの新1年生で、当時グラウンド が利用出来なかったため、部員勧誘が思うようにいかず、今でも部員数が少ない 状況です。
皆様のお知り合いで、3年生のお子さんがいる方に、まずは体験にお誘い頂ける と助かります。
今年も夏合宿が終わりました。連日天候に恵まれ、日中の日差しが強く、子供た ちが日焼けして帰ってきたことと思います。
合宿の4日間は、正にサッカー漬けの毎日。辛い練習メニューもあります。 私は参加した子供たちに、練習の辛さを越える楽しい思い出を作ってあげたいと いう思いがありました。 花火は喘息持ちの子供もいるので、昨年は無かったのですが、渡辺代表の案で打 ち上げ花火を行い、大変盛り上がりました。 キャンプファイヤーでは、西コーチのギターでコーチたちが練習してきた「世界にひとつだけの花」と「レット・イット・ビー」を歌い、次の日あちこちで鼻歌が聞こえてきたので、子供たちの心に何か残せたのではないかと思っています。

  ♪♪子供たちに歌ってもらった山賊の歌の替え歌♪♪
    肩を(肩を)      組んだら(組んだら)
    となりは(となりは)  仲間(仲間)
    いつも(いつも)    お前は(お前は)
    大切な(大切な)    仲間(仲間)
    ヤッホ(ヤッホ)    ヤッホホホ(ヤッホホホ)
    ドラゴン(ドラゴン)  楽しい(楽しい)
    ヤッホ(ヤッホ)    ヤッホホホ(ヤッホホホ)
    大切な(大切な)    仲間(仲間)
 

畠山 啓哲

第6回『公式戦から学ぶこと』

2013.10.06

 
今年度の6年生の都大会に繋がる予選大会が全て終わりました。
結局、1度も都大会に連れて行くことが出来ませんでした。
サッカーはテクニックと判断の連動が必要です。
6年生の子供たちには、テクニックは足技よりも、基本のパス・トラップ・シュートでボールの芯をしっかり捉えることを教えてきました。
判断力は「Look Before」「Think Before」という言葉が指す「ボールを蹴る前に見ること」と「ボールを受ける前に考えること」を身に付けさせるために、普段から自分たちのことは自分たちでやらせるようにして、試合中のボールを持っているとき、持っていないときに、自ら考え判断しようとしているかを見てあげるようにしてきたつもりですが、私自身が熱くなってしまって、指示し過ぎることもありました。
このことに関しては、OBコーチに助言された言葉があります。
『子供たちには試合を楽しむくらいの余裕が欲しい。それにはコーチも冷静でいることです。』
力を出し切れないというのが一番やってはいけないことですが、公式戦は子供たちが緊張してしまい、ガチガチで負けた試合もありました。
コンディション作りは常に考えてきたけれど、リラックスさせるところと引き締めるところのバランスが難しいのですが、練習してきたことが普段通りにやれるようにもっていけるように指導者は努力しなければなりません。
それと、さわやか杯の予選で1度も出場させてあげられなかった子供がいました。敗戦後に行った反省会で、西コーチが試合内容ではなく、この子がボール拾いを一生懸命やってくれた事を凄く褒めていました。
この大事なところを見逃さず、話してくれた事は、違う角度で子供たちを見られる体制というのも大切だと思います。
F.C.KAISHIN代表からのガールズエイト関東大会 結果報告にも同じようなことが記載されていたので、紹介しておきます。
『関東大会 登録選手16人に対して、KAISHIN参加選手は17人で、1試合も出場することが出来ない選手が1人出さざるを得ない残酷な状況でした。
そこに「あたし、応援でも良いよ」といってくれる選手がいて、その子の決断があって、他の16人が出場出来た事を各チーム指導者の方は、覚えておいてください。』
 

畠山 啓哲

第7回『For Players』

2013.12.08

 
先日、年1回の審判資格更新の講習会を受講してきました。
車の免許と同じで、更新講習を受けないと資格を失効しまいます。
現在はパソコンからWEB上のJFAラーニングというもので更新講習を受講出来るのですが、以前までは受講日が決まっている実地講習会しか無かったため、仕事や家庭の都合で受講できず、失効してしまうことがありました。
ドラゴンにも「何回新規講習を受けたと思っているんだよ!!」と、自慢げに?話すコーチもいます。
さて、この審判資格がどうして必要かというと、都大会につながる公式戦では他チームの試合の審判が割り当てられます。この試合の前に写真付きの審判証を見せないといけません。もし、審判証を提示することが出来ないと、自分のチームが勝利しても参考試合(敗戦)となってしまうのです。
言うまでもなく、審判資格を持っていないチームの子供たちは、公式戦に出場することが出来ません。
ドラゴンは、公式戦で担当学年コーチが子供たちを見ることに専念できるよう、OBコーチまたは他学年コーチが審判を担当することになっています。
OBコーチの方々は「気にしなくてもいいですよ。自分たちの学年でも同じようにサポートして貰ってきたから当然のことです。」と、仰ってくれます。
自分の子供がいるわけでもなく、休日に無償で審判サポートに来て頂いているOBコーチの方々には、本当に感謝しなければなりません。
審判ジャッジについて、誤審ではないかと思うシーンはあります。まして、現在の少年少女の試合において、一人審判が推奨されているため、どうしても見切れないところは出ます。
私は練馬育成で得点を見逃したことがあります。
この時の監督は「人のやることだから仕方ない」と言ってくれましたが、怒りをあらわにする指導者もいて、普段の生活では味わうことのない精神的なダメージを受けたりもします。
私は草サッカーで審判してきましたが、ドラゴンに入って、審判が良く走るなと感心し、このコーチに理由を聞くと「子供たちが頑張っているんだからさ、ちゃんとジャッジしてあげたいじゃん」と返ってきて、考え方が変わったことを思い出します。すべては、「For Players」。
日本サッカー協会の競技規則の最後に記載されている言葉。
「For Players」
サッカーには敵はいない。
対戦相手は敵じゃない。
自分たちの力をためし、サッカーを楽しむための大切な仲間。
試合のはじめに相手の目を見てしっかりと握手する。
リスペクトの証として。
 

畠山 啓哲

 第8回『面倒くさいこと』

2014.01.07

 
初蹴りには豚汁やおしるこ、卒部会ではカレーパーティー。
三小時代に行われていたドラゴンの行事です。
東日本大震災で失われたものに比べたら、本当に本当にちっぽけなことですが、震災を境に父兄による手作りのイベントがなくなってしまいました。
私はカレーパーティの経験がありません。カレーには「甘口」「中辛」「辛口」があって、子供たちは普段食べない辛口に挑戦したり、おかわりを何度もねだったり、みんなで食べる楽しさを聞いていました。
「ねぇ、カレーパーティーはもうやらないの?」「またカレーパーティーは出来ないものかね」と、子供たちやOBコーチからの声が聞くたびに、何とか復活できないだろうかと考えていました。
今年の四季小への挨拶で真っ先にカレーパーティーへの思いを学校側に伝え、どうぞやってくださいと快く承諾して頂き、体育館が汚れるのを嫌う学校もある中、カレーを食べる場所についても、体育館を使ってくださいとおっしゃってくださいました。
スポーツ団体が学校の施設を利用させて頂くには、学校側の理解がないといけません。富澤学校長ならびに西田副校長には大変感謝しております。
みんなが諦めていたカレーパーティー。会場の確保が出来て一歩前進。
あとは、ご父兄のみなさんがこれをやってくれるか。
人数も増えている。200人以上へカレーを振舞うことなんて出来るのだろうか。カレー作りだけでなく、冷たいご飯では可哀想だということで、ご飯も炊きます。
今年の役員さんには苦労を掛けっぱなしで、申し訳なく思っていますが、このカレーパーティーについてもやって頂けると言ってくれて、本当にありがたく思っています。
現在、カレーパーティーを経験している役員さんが中心となって、準備を進めて頂いております。
お金があれば何でも手に入る便利な世の中で、これだけ手間を掛けることは面倒なことです。ただ、NHKのジブリ宮崎駿さんのドキュメンタリー番組で、宮崎さんが絵コンテの手直しで一心不乱に作業台へ向かっているシーンでこんなことを言っていました。
「大事なものは、たいてい面倒くさい」
「世の中の大事なことって たいてい面倒くさいんだよ」
父兄の一生懸命な姿を見て、子供たちも親の支えを感じてくれると信じています。今年だけでなく、来年も再来年もドラゴンの大事なこととして、続けて欲しいのです。
 

畠山 啓哲

第9回『ドラゴンにしか出来ないこと』

2014.02.11

 
ドラゴンは休日のみの練習のため、平日にサッカーができるチームでプレーしている子供も多いようです。
私がみてきた29期の子供たちの中で、平日に他チームで活動している子供は1人しかいなく、1週間ボールを触らない子供がいたため、リフティングカードを作って検定クリアでハンコを押したり、ボールタッチの宿題を出したり、何とか平日にボールを触らせるような仕掛けを常にしてきました。
そして、ドラゴンが午前練習のとき、午後は校庭開放で学校に来ている子供たちとサッカーをして、学校でも普段の遊びとしてのサッカーを楽しんで欲しいと思ってきました。
ドラゴンは小学校を母体とするチームではなく、部員が四季小の周りの小学校から集まってきているため、主要の小学校をベースにした学校別の学年縦割りチームを作ることが出来ます。
昨年末、3年から6年による学校別対抗戦を行いました。
チームごとにキャプテンを決め、ウォーミングアップからポジション決めまで子供たちに任せました。
フォーメーションを2バックにして、それを下の学年に任せるビックリするようなチームもありましたが、下の学年は果敢に挑み、上の学年は下の学年のカバーリングや、どんどん使おうとパス出ししていて、思っていたより学年縦割りが機能していました。
ハーフタイムでは6年生が中心となって輪となり作戦を立てている姿があり、望んでいた光景だったため、とても嬉しかったです。
そしてコーチはオーバーエイジとして、限られた時間の中で出場できる特別ルールでしたが、PKを取られるなど子供たちの足を引っ張る場面もありましたが、和気あいあいとした本当に楽しいイベントでした。
宮本OBコーチは、他のチームのコーチに「ドラゴンさんは羨ましい」と言われたことがあるそうです。
「ドラゴンの子供は自分の学校を離れてやれるので、学校での子供同士の関係に引きずられないため、のびのびとサッカーが出来る環境がある」と言うのだそうです。
その時はそういうものかと思っていたのですが、女の子の部員が学校のチームではなくドラゴンを選んだ話や、やんちゃな子供が「学校では大人しいけどドラゴンでは」などとお母さん方から話を聞くと、まんざらでもないのかなと思っています。
子供たちの行動範囲が広くなるとドラゴンの子供たちは集まって遊ぶようになります。学校が違うのに本当に仲がいいなと感心します。
これはドラゴンでは普通なことであっても、他のチームでは普通ではない真似できないことなのです。
 

畠山 啓哲

第10回『みんな、ありがとう!!』

2014.03.02

 
子供たちを中学へと送り出してあげる卒部会。
ドラゴンを巣立っていくのは喜ばしいことですが、終始涙が溢れ出てきて仕方ありませんでした。
まともにボールが蹴れない子、ピッチの真ん中でボールの行方だけを見ている子、ヘディングを怖がる子、インフロントキックが飛ばないと悩む子。
いつも担当コーチたちと絶対にあきらめないとやってきました。
ひとつひとつを積み上げて、急に出来るようになったり、また出来なくなったりの繰り返しのうち、自分のものにしていく。子供の力には感心しました。
ドラゴンには「出来ない」と言ってはいけないルールがあると話してきました。
励まし、出来たときには褒める。そうやって子供は伸びると実感させられる日々でした。
ドラゴンの合宿でOBコーチに「お前はドラゴンにきた子供に対して、父親として見ているか。そういう気持ちで腹くくってやらないと駄目だ!!」と言われたことがあります。チームを見ていく上で、家庭に父親と母親がいるように各コーチが役割を持ち、父親はしっかりと子供たちを受け止めてあげないといけないということでした。
それをやれてきたかは定かではありませんが、毎日子供たちのことを考え、週末の数時間に色々なことを話し、少しでも子供たちの成長の手助けをしようとやってきたつもりです。
彼らには教えたことよりも教えられたことの方が多く、私自身の人生観が大きく変わり、本当に本当に感謝しています。
そして、いつも元気と勇気をもらっていました。
『みんな、ありがとう!!』
 

畠山 啓哲
 
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